「正しいこと」は、役に立たない!
タイトルを見て
「え?意味がわからない!」
と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、きっと誰でも一度や二度は、
「言っていることは正しいんだけど、それって何の役にも立たない!」
って思った経験があるのではないかなと思います。
具体的な事例をお話しますね。
私事で恐縮ですが、長男が中学受験をしたときのこと。
(既に成人しているので、随分前の話です。)
「君は大丈夫!」
と塾の先生に太鼓判を押されていた第一志望校に、まさかの不合格。
本人はもちろん、私も本当に大大大ショックでした!!!
その後、長男はすぐに気持ちを切り替え、別の学校を受験。
合格した中学の中から自分で選択して、ある学校に進学しました。
お恥ずかしいことに私の方は、なかなか気持ちが切り替えらませんでした。
子どもたちが学校に行き、夫が仕事に行って、一人で家にいると涙が出てきてしまう。
泣いてばかりいました。
「あんなに頑張ったのに、どうして結果が出なかったんだろう?」
「もっとしてやれることがあったんじゃないか?」
「そもそもあんなに無理させることは、なかったんじゃないか?」
考えても仕方がないと頭ではわかっているけれど、そんな思考がぐるぐる巡るのを、どうしても止めることができませんでした。
そんなとき
「人生は長いんだから、目先の結果に捉われなくてもいいんじゃない?」とか
「進学する学校だって、良い学校じゃない!」とか
「早く気持ちを切り替えて、お祝いしてあげなくちゃ!」とか
私を励ますつもりで、色々なことを言ってくださる方々がいました。
ええ、ええ、そうなんです!
全部正しい!おっしゃる通りなんです!!
そんなこと私もわかってるんです!!!
でも、やっぱり悲しい!つらい!簡単に切り替えられないんです!
笑顔で「そうだね!ありがとう」と言いながら、そう心の中で叫んでいました。
「正しいこと」が、これほど役に立たないものなのかと!?とつくづく思い知りました。
そんな中、大学時代の友人が
「うちも1年前に長男が同じような状況で・・・あの時は、本当につらかった。」
というメールをくれ、その文面に救われる思いがしたのを覚えています。
「気持ちに寄り添う」という言葉は、何となくあまり好きではないのですが、あのメールは正にそういう感じでした。
時が経って今振り返ると、「正しいこと」が役に立たないだけでなく、人を傷つけてしまうことがあるんだと体感できた、貴重な経験だったと思います。
そして時が経てば、あんなに悲しかったことも冷静に振り返ることができるし、
あのとき言われた「正しいこと」は、「確かに正しかった!」と受け入れらるのだな・・・と感じています。