「聴く」ことの効用

「傾聴」という言葉をご存知ですか?

「傾聴」とは、

・相手の話を否定しないで最後まで聴くこと

・「この人は、私の話をしっかり聴いてくれる」
 と相手に感じてもらえるように聴くこと

相手の話を傾聴することは、信頼関係を築く第一歩。

実践している方もいらっしゃるだろうと思います。

ところで、
「この上司は、私の話をしっかり聴いてくれる!」
と部下に思ってもらうために何をしたらいいでしょう?

「目を合わす」
「相槌をしっかり打つ」
「相手の言ったことを繰り返す」

など、スキルは色々あります。

が、今回は別の角度からお話しようと思います。

これはもう30年ほどの前の話です。

その当時私は、人間関係がギスギスした
ストレスの多い職場で働いていました。

仕事はできるけれど、人の悪口ばかり言っている先輩。

いざとなると逃げ腰になる上司。

会議は、数字が達成できていない人を責めまくる場。

毎朝出勤するのが本当に憂鬱でした。

ある日、営業先から会社に戻る途中
胃が痛くて我慢できなくなった私は
目についたクリニックに飛び込みました。

「原因は絶対ストレスだ!」
「薬を飲んで治るようなものじゃない!」

待合室で待っている間
そんな考えが頭の中でぐるぐる回っていました。

順番が来て診察室に入り症状を問われたので
「2,3日前から胃が痛くて・・・」
と伝えました。

すると目の前の医師(年配の男性)が

「そう・・・それは心配だねぇ~」

と。

とても優しい穏やかな声でおっしゃったんです!

その一言で胃の痛みがスーッと楽になった
と言っても、信じてもらえないかもしれません。

でも、本当のことです。

「先生の一言で治りました!」とは言えず
検査をして、薬をもらって帰りましたが。

さあ、いかがでしょうか。

この医師の何が良かったと思いますか?

ご自身が、部下や周りの人の話を聴くときに
活かすとしたら、どういうところか?

ぜひ考えてみてくださいね。

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